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60歳台経営者の年金対策

 

 年金をもらうためには現在の高い役員報酬を大幅に下げることが必要となります。
標準的な例を使って、社長本人の収入と会社の資金繰りにどういう影響が出るのかみてみましょう。

 

【例】
65歳のA 社長は代表取締役を続けるつもりです。現在の役員報酬は月 100万円、本来もらえる厚生年金額は年240万円(月 20万円)ですが、現在は全額支給停止されています。役員賞与はここでは考えないこととします。

 

 この設例の場合は役員報酬を月 28万円まで引き下げればA社長は年金を全額もらえるようになります。会社の資金繰りからみるとどういう好影響があるかからみていきます。この収入大幅ダウンをどうやって埋め合わせるのは後からご説明します。

 

 社長の役員報酬を月 100万円から28万円まで下げると会社の資金負担は下記@とAの合計で年間 1000万円軽減されます。

 

@ 会社にとっては年間864万円の資金負担減となります。

 

A 社長の役員報酬を年864万円削減することにより会社が支払う厚生年金保険料、介護・健康保険料も年間135万円支払いを削減できます(この例事業主なので会社負担分も最終的には同じポケットですから、本人の報酬から控除される社会保険料と会社負担分の合計額で計算しています)。

 

B @とAの合計で会社の資金繰りは年間1000万円ラクになります。

 

 会社には年間 1000万円余裕が出来ましたが、社長個人の収入は役員報酬(月 28万円)と年金(月 20万円)の合計で年 576万円となり、以前と比べると624万円の収入減となってしまいました。この部分は社長の退職金として別途支払うこととして生涯の収入はキープできるように設計することが有効な対策です。

 

 退職金はご承知のようにもらうときに税が優遇されますし、年金カットの対象となる報酬にも含まれません。会社にとっても、退職金を会社が契約する生命保険契約等で外部積み立てとすれば、税務上損金算入できるメリットがあります。このような対策を実行する為には退職(慰労)金支給の基準・計算式等を役員退職(慰労)金規程などで整合的に定めておかなければなりません。また税法上役員退職金にも適正額という基準がありますので注意が必要です。

 

▽生命保険を利用した役員退職金積み立てが有効

 年金対策として役員報酬を役員退職金に移行させる上で、退職金を積み立てる手段としては会社が生命保険を契約し外部積立てとすることが有効です。保険商品の選択に当たっては、損金算入の節税効果がどれくらいあるのかだけではなく、保険として万一のときの保障はどうなっているのか、いつ解約するといくら返ってくるのかを社長自身・会社の必要と照らし合わせてよく検討する必要があります。

 



 

 

 

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